【映画レビュー】「M3GAN/ミーガン2.0」ジャンル激変!?「ベジータシステム」導入で胸アツ展開へ!

映画

【M3GAN/ミーガン2.0】

  • 鑑賞日 2025/11/11
  • 公開年 2025
  • 監督 ジェラード・ジョンストン
  • 脚本 ジェラード・ジョンストン
  • キャスト アリソン・ウィリアムズ、ヴァイオレット・マッグロウ、イヴァンナ・ザクノ、ジェナ・デイヴィス、エイミー・ドナルド
  • あらすじ 前作の事件から2年後、ミーガンの技術を応用した新たな殺人兵器アメリアが誕生し、世界中で暴走を始める。開発者のジェマは、暴走を止めるため、より強力にアップグレードされたAI人形ミーガンを再起動させることを決意する。
  • ジャンル アメリカ映画 SF スリラー アクション 
  • 鑑賞媒体 アマゾンプライムビデオ
  • お気に入り ◎(×、△、〇、◎の四段階)

感想

前作からプロットが大幅に変わり、スリラーからアクションへとアップデートされた『ミーガン 2.0』。 ジャンルがガラリと変わったことで、本国アメリカでは評価が分かれ、日本では劇場公開が見送られるという憂き目にあってしまいましたが……結論から言うと、僕は大好きです!

ジャンルが何であれ、面白いものは面白い‼

日本人なら誰もが燃える「ベジータシステム」の興奮

本作最大の魅力は、なんと言っても「かつての強敵が味方になる」という展開でしょう。 僕ら日本人は、数々の少年漫画でこのシステムを英才教育として受けてきています。前作であれだけ恐怖の対象だったミーガンが、主人公たちを助ける側に回る……この構図、胸アツ以外の何物でもありません。まさに「ターミネーター2」ですね。

世間(特に批評家層)では「ホラーとしての怖さが消えた」と低評価な面もあったようですが、むしろこの振り切った方向転換こそが、エンタメとしての楽しさを加速させています。

ぶれないテーマと「ウェット」な人間ドラマ

ジャンルが変わったからと言って僕の評価が高いのは、前作から続く「デジタルと人間の付き合い方」という芯の部分は全くぶれていないからです。特にミーガンがジェンマの子育てを励ますシーンなど、AIでありながら人間の愛を語る「ウェット」な部分は相変わらずしっかり描かれています。

デジタルデバイスが単なる道具を超えて、家族の「心の隙間」に入り込んでくる不気味さと心強さ。ホラー要素は減っても、このテーマが健在なおかげで物語に奥行きが出ています。まさに今の僕達人類も、AIの便利さと恐ろしさの狭間にいて、ジェンマたちの葛藤と同じ状況に置かれているのだと感じます。

自己犠牲か、それとも「道具」からの脱却か

最後、人類のために自己犠牲となるミーガンの姿は、映画としては一つの正解かもしれませんが、少し「テンプレ」に感じた部分もありました。これは付喪神といった、茶碗などの無機物にいたるまで、万物に神が宿るという日本人のアニミズム信仰と、生命は神が与えた人間だけである、というキリスト教の価値観が色濃く出ているかと思います。

あのラストを観る限り、ミーガンはどこまで行っても人間の役に立つもの、でないといけないんだろうなぁ、と思いました。個人的には、「人間の道具」という枠組みを完全に超越し、独自の意思で動くミーガンの姿をより強く見たかった、という想いもあります。 世の中のAI論議でも「AIは人の制御下にあるべきか」が常に問われますが、ミーガンにはその議論さえも笑い飛ばすような、圧倒的な「個」としての進化を期待してしまいます。

世間の反応と、本作の「カラっとした」魅力

ちなみに、世間の反応を覗いてみると、批評家スコアは伸び悩みつつも、オーディエンススコアは非常に高いという「観客に愛される映画」特有の現象が起きているそうです。

前作のような「ジワジワくる怖さ」を期待した人には肩透かしだったかもしれませんが、全体的に笑いを交えつつ、カラっと爽快に物語を進めてくれるテンポの良さは、本作ならではの美点です。鑑賞後の後味がこれほど爽やかなスラッシュアクションも珍しいのではないでしょうか。

このキュートでポップ、それでいて強烈な個性を持つミーガンというキャラクターを、ここで終わらせてしまうのはあまりにも勿体ない! アクション路線を極めるのか、それとも再び原点回帰するのか。ぜひ『ミーガン 3.0』として、さらなるアップデートを続けて欲しいと切に願っています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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