【映画レビュー】「きさらぎ駅 Re:」/異世界を攻略せよ!ホラーを超えた「ゲーム的快感」

映画

【きさらぎ駅 Re:】

  • 鑑賞日 2025/09/18
  • 公開年 2025
  • 監督 永江二朗
  • 脚本 宮本武史
  • キャスト 本田望結、恒松祐里、奥菜恵、佐藤江梨子
  • あらすじ 3年前に異世界駅「きさらぎ駅」から生還した宮崎明日香は、外見が20年前のままで世間の冷たい視線にさらされていた。ドキュメンタリーディレクターの角中瞳との出会いをきっかけに、かつて自分を助けてくれた堤春奈や異世界に取り残された人々を救うことを決意し、再びきさらぎ駅へ足を踏み入れる。
  • ジャンル 日本映画 コメディ ホラー
  • 鑑賞媒体 アマゾンプライムビデオ
  • お気に入り ◎(×、△、〇、◎の四段階)

感想

いやあ、面白かった!ゲーマーならなおさら楽しめるプロットでしたね。ホラーからコメディ寄りにテイストをガラリと変えたのは、まさに大正解だと思います。ラストもクスリと笑える良い仕上がりでした。

マリオの一面をプレイするかのような初っ端からの高速RTA!そこにエルデンリングのような死にゲー要素まで追加してくるとは、監督は相当なゲーム好きですね(笑)この手のパイがホラー映画好きの中にどこまでいるかは分かりませんが、少なくとも僕は大好きです。

この割り切りは大正解でしょう!

都市伝説としての不気味さや異世界感は正直ほとんどありません。でも、続編を作る上で前作のテイストを繰り返すのは一発勝負のネタを擦るようなものですから、この割り切りは大正解でしょう!

前作の知識を前提にした、強くてニューゲーム感がたまらないし、RTA動画を観ている楽しい気分になれました。

ただ、正直なところ、劇場で2000円を払って観るべき作品かと言われると、少し言葉に詰まります。どちらかといえば、配信でリラックスしながら観るのがベストな気がしますし、おそらく制作陣もそのあたりを最初から想定しているのではないでしょうか。

「物理で殴る」メタホラーとしての面白さ

この映画の面白い点は、もはや怪異を「怖い対象」ではなく「攻略対象」として扱っているところです。

前作の恐怖演出を逆手に取ったギャグのセンスがキレキレだし、効率重視の立ち回りが現代のタイパ至上主義とリンクしていて興味深いし、低予算を逆手に取ったテンポの良いぶつ切り感がクセになります。

多くを望まず、身の丈に合ったバジェットの中で「切るところは切る、生かすところは生かす」というプロデュース能力。監督の見事な選択眼が光っていました。

惜しまれる大オチの「その先」

唯一、惜しいなと感じたのはラストシーンです。あの大オチのその後は、もう少しだけ見せて欲しかった。

興味本位で集まったお馬鹿さん達が、あれだけの人数バカバカ死んでいく絵面が展開された後にスタッフロールが流れていたら、さらに最高の後味でしたね。もし3の構想があるのなら、次はぜひやってほしいです。

もしあの人数分の「線路おじいちゃん」が「線路歩いちゃだめだよぉぉぉ~」と重層コーラスで一斉にこちらに走って来たら……面白すぎる!あの異様な怪異たちが軍勢となって襲ってきて、こちらはこちらとして、本田望結ちゃんを大将に軍勢で立ち向かう、無双シリーズのような展開すら期待してしまいます(笑)

現代版・死にゲー映画

これまでの邦画ホラーではあまりみかけなかった「爽快感」と「おバカさ」が同居した新発明。ホラー映画の新しい楽しみ方が提示されたし、ゲーム的なロジックで世界を解釈する楽しさがありました。

主人公の徹底した合理主義と、それによって振り回される怪異たちの対比。もし続編があるのだとしたら、これを越える予想もつかない大発明を楽しみにしております!


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんの感想も、ぜひお聞かせください!

コメント