【週末旅の極意2~家族って近くにいて遠いもの~】
- 鑑賞日 2025/04/11
- 公開年 2024
- 監督 青木達也 松本拓 角屋拓海
- 脚本 いとう菜のは
- キャスト 石田ひかり 甲本雅裕
- あらすじ 山岡優子(石田ひかり)と義正(甲本雅裕)は、結婚後に 2 人の子どもに恵まれ、家族になった。長い間4人ひとつ屋根の下で暮らしていたが、子どもたちが巣立ち、「いつでもまた4人集まれる」と思っていたものの、一度家を出た子どもたちはなかなか戻らなかった。夫婦の会話も減り、子どもたちとも疎遠の日々が続いていた。離ればなれになった家族に寂しさを感じていたそんなある日、優子が懸賞で応募していた「家族で行く!一泊二日会津の旅」が当選。ためらいながらも子どもたちに誘いの連絡を入れると、意外にもあっさりと了承してくれた。もう一度「家族」をやり直すため、こうして山岡家の「週末旅」が今始まる—。
- ジャンル 日本ドラマ,ドラマ
- 鑑賞媒体 アマゾンプライムビデオ
- お気に入り △(×、△、〇、◎の四段階)
感想
前作である『週末旅の極意』のシーズン1は、夫婦が子どもを持つかどうかという、非常にセンシティブなテーマを旅というシチュエーションを通して真摯かつ丁寧に描いた、本当に素晴らしい超名作でした。
その深い感想についてはまたいずれじっくりと語りたいと思っているのですが、今回はその続編となる『週末旅の極意2~家族って近くにいて遠いもの~』を観ましたので、そのお話をしたいと思います。
視点の変化とお宿の魅力
今作では、前作の緊密な夫婦の関係性から一歩進んで、よくある家族の悩みという、より広い視点へとテーマが移り変わっていました。
そのため、前作のようなドラマとしてのヒリヒリした緊張感というよりは、どこか上質な旅館紹介番組をのんびりと眺めているような、とても落ち着いたテイストの作品に仕上がっていました。
経済的余裕とドラマのバランス
前作に登場した夫婦は、経済的にもかなり余裕のある、いわゆるパワーカップルとして描かれていました。しかしそこには、今後の人生で子どもをどうしていくかという、誰もが我が事のように共感できる切実な思い悩みが中心に据えられていたため、その経済的な豊かささえも、どこか一つの寂しさやドラマを引き立てる重要な要素として見事に成り立っていたのです。
ところが今作においては、その経済的な余裕が彼らの抱える悩みと上手く直結していないように感じられました。その結果として、経済的にかなり恵まれたリッチなご家族4人が、毎週仲良く楽しそうに素敵な旅行に出かけている贅沢な映像を、そのまま見守るような感覚。
作中でそれぞれが抱える悩みも、本人たちにとってはきっと深刻なことなのだろうとは思うのですが、観ている側からすると、どうしても少し裕福な家庭の日常のひとコマのように伝わってしまい、感情移入がなかなかにしにくかったです。これが昭和後期や平成初期の日本でしたら、余裕をもって観れたのかもしれません。
キャラクター設定への個人的な想い
さらに、お子さんたちもすでに良い年齢に達しているのですが、毎回ご両親のお金で一緒に旅行についてきているため、その恵まれた環境のなかでの悩みに対して、どうしても心から共感しきれない部分が残ってしまいます。前作のあの胸に迫る夫婦の葛藤に比べると、今回は少しドラマとしてのキャラクター設定や背景に、無理があったのかもしれません。裕福な家庭の道楽を、ただ見せられている印象です。
これほど綺麗なお宿や美味しそうなお料理が登場するのですから、下手に中途半端な悩みのドラマをねじ込むくらいなら、もっとちゃんぽらんなテイストで、毎週のグルメや温泉宿をストレートに紹介してくれた方が、エンタメとしてより純粋に満喫できたのではないかなとも思いました。
旅の終わりに
前作が超名作だっただけに、今回の仕上がりは色々と設定の無理が目立つ結果となってしまい、非常に惜しいなと感じてしまいました。
というわけで、今作の僕の中での位置づけとしては、「記憶には残らないが、その時間は確かに楽しかったシリーズ」に、入れさせてもらおうと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんの感想も、ぜひお聞かせください!


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