【映画レビュー】「ベスト・キッド:レジェンズ」/ジャッキーとラルフの共演には胸熱だけど……?

映画

【ベスト・キッド:レジェンズ】

  • 鑑賞日 2025/09/02
  • 公開年 2025
  • 監督 ジョナサン・エンヴィスル
  • 脚本 ロブ・リーバー
  • キャスト ラルフ・マッチオ、ジャッキー・チェン、ベン・ワン
  • あらすじ アメリカ東海岸を舞台に、中国から移住してきた少年と、彼のカンフーの師匠たちの物語です。これまでのシリーズのキャラクターが共演し、新たなストーリーが描かれます。
  • ジャンル アメリカ・中国映画 アクション ドラマ
  • 鑑賞媒体 映画館
  • お気に入り △(×、△、〇、◎の四段階)

感想

僕にとって『ベスト・キッド』といえば、幼少期にVHSが擦り切れるほど繰り返し観ましたし、劇中の「鶴の構え」を真似しては足をグキッとひねって自爆していたのも、今となっては良い思い出です。

そんな思い入れのあるシリーズの最新作ということで、かなりハードルを上げて観に行ったのですが……正直なところ、少し複雑な心境になる仕上がりでした。

豪華キャストとジャッキー様の安定感

何と言っても、ダニエルさん(ラルフ・マッチオ)とハン師匠(ジャッキー・チェン)が同じスクリーンに映っているだけで、もうお腹いっぱいです。スクリーンで元気に動くジャッキー様を拝めただけでも、僕の中では「オールOK!」と言いたくなるような多幸感がありました。

アクション演出への「もったいない」感

肝心のアクションシーンについては、ここは正直「もう少し……!」と感じてしまいました。主人公のベン・ワンさんは、おそらく相当な格闘技経験者だと思うんです。体のキレが抜群なだけに、彼の動きを最大限に活かせる演出が見たかったのですが、実際の映像はかなり細かいカット割りが多用されていました。

まるでミュージックビデオのようなテンポの良さはあるものの、最後の試合くらいは長回しのカットで「ガチンコのアクション」を堪能したかったのが本音です。せっかくのポテンシャルが、編集で少し薄まってしまったようで、もったいない気がしました。

詰め込みすぎたエピソードの弊害

物語の構成についても、いつもの「ストレスを溜めて溜めて、最後に爆発させる」というシリーズ伝統の流れは踏襲されていました。ただ、上映時間に対して要素を詰め込みすぎたせいか、最終的なカタルシスが少し軽めに感じられたのが残念です。

  • 亡き兄へのトラウマ
  • ヒロインの父親による指導
  • 二人の師匠との特訓
  • 人種を越えた恋愛模様
  • トーナメントの連戦
  • 母親との確執

これだけの要素を盛り込んだ結果、全体的に駆け足になってしまい、主人公の人物描写が少し浅くなってしまった印象です。特にヒロインの父親とのエピソードは、主人公が力を取り戻すきっかけとしては悪くないのですが、師匠二人との修行シーンと役割が重複してしまい、本筋の盛り上がりを削いでしまったようにも見えました。

師匠二人の絆をもっと見たかった!

タイトルに『ベスト・キッド』の名前を冠する以上、やはり一番の肝は「師匠と弟子の絆」だと思うんです。

特に今回はジャッキーとラルフというレジェンドが揃っているのだから、彼らとの関係性をもっと濃密に描いて欲しかったな、というのが正直な感想です。二人の共演シーンが意外とあっさりしていたのは、何か大人の事情でもあるのかな……なんて邪推してしまうほど、そこがとても薄味だったのが消化不良でした。

「ここから気持ちよくなるぞ!」というポイントで、毎回絶妙にブレーキがかかってしまうような感覚があり、全体的にあと一歩、突き抜けて欲しかったですね。

とはいえ、レジェンドたちの共演を劇場で目撃できたのは間違いなく貴重な体験でした。シリーズファンなら、まずはその姿を拝みに行くだけでも価値がある一本だと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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