【私にふさわしいホテル】
- 鑑賞日 2025/03/18
- 公開年 2024
- 監督 堤幸彦
- 脚本 川尻恵太
- キャスト のん、田中圭、滝藤賢一、田中みな実
- あらすじ 新人賞を受賞したものの大物作家・東十条宗典から酷評され、華々しいデビューを飾るどころか小説を発表する場すら得られなかった新人作家・加代子。憧れの「山の上ホテル」に宿泊した彼女は、憎き東十条が上階に泊まっていることを知る。加代子は大学時代の先輩でもある担当編集者・遠藤の手引きによって東十条の執筆を邪魔し、締切日に文芸誌の原稿を落とさせることに成功。しかし加代子にとって、ここからが本当の試練の始まりだった。文壇への返り咲きを狙う加代子と彼女に原稿を落とされたことを恨む東十条の因縁の対決は、予測不能な方向へと突き進んでいく。
- ジャンル 日本映画,ドラマ,コメディ
- 鑑賞媒体 アマゾンプライムビデオ
- お気に入り △(×、△、〇、◎の四段階)
感想
のんさん主演の映画『私にふさわしいホテル』を観てきましたが、正直なところ、今回は僕の好みに合わなかったー!(泣)のんさん自身はとても大好きな女優さんですし、以前主演された『さかなのこ』は大傑作だと思っているのですが、今作に関しては大分に寂しい結果となってしまいました。
役者陣の魅力とコメディの方向性
今作を観ていて一番に感じたのは、のんさんの素敵な魅力が空回りしてしまっているのではないか、ということです。彼女のコメディエンヌとしてのベクトルが、僕が見たかったものとは違っていて、どうしてもただ常軌を逸した怪人のように見えてしまうのです。
いくら演者の方が魅力的であったとしても、やはり根本にある脚本にのめり込めないと、映画を観進めるのは厳しいものがあります。逆に言えば、この物語でのんさんが主演をされていなかったら、最後まで観るのが本当に難しかったのではないかと思う程。それほど彼女の存在感に救われている部分があり、物語には没頭できない原因がありました。
それに関しては、今作が一体何を伝えたい映画だったのだろうか、という点につきます。かなり無理やりに好意的に解釈するとすれば、メタ的な視点で、のんさんと能年玲奈という彼女自身が、これまでの歩みの中で名前を取り戻していく物語だったのかな、とも考えられなくもないですが…
リアリティラインと題材への視点
キャラクターのリアリティラインについても、描写が全体的にブレブレに感じられてしまい、どのような人物で何を見せたかったのかが僕にはちょっと分かりませんでした。ピカレスク(悪漢小説)というジャンルが、そもそもこういう破天荒なもので様式美なのかもしれませんが、感情移入をするのがとても難しかったです。僕の教養の足りなさに問題があるのかもしれませんね。
僕は漫画編集部のあるあるについては少しだけ経験があるのですが、文壇の業界あるあるについてはサッパリ分かりません。そのため、その界隈の事情に詳しい人にとっては、きっと面白い内容だったのかもしれないですね。
ただそういったあるあるを抜きにしたとしても、残念ながら、コメディとして一番肝心な笑いのツボも僕には上手く合いませんでした。各役者さんのフィクション的なオーバー演技が、物語のドライブにハマっていないというか、全体ちぐはぐな印象です。
文壇の裏側への期待
個人的には、コメディ色をもう少し少なくして、文壇界隈の裏側をリアルに見せてくれるような題材であれば、すごく楽しめたのではないかと思っています。作中に出てきた「カリスマ書店員」という設定なども、「なにその面白いシステム!」と非常に興味を惹かれましたし、そういった要素をもっとじっくりと楽しんでみたかったです。
今回の映画については、ちょっと何を語ればよいのか自分でもよく分からない部分が多く、感想が少なくなってしまってすみませんです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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上映後ロビー