【ビーキーパー】
- 鑑賞日 2025/01/23
- 公開年 2024
- 監督 デヴィッド・エアー
- 脚本 カート・ウィマー
- キャスト ジェイソン・ステイサム、ジョシュ・ハッチャーソン、ジェレミー・アイアンズ、エミー・レイヴァー=ランプマン
- あらすじ かつて世界最強の秘密組織に所属していた男が、引退し養蜂家として静かに暮らしていた。しかし、恩人である老婦人がフィッシング詐欺で全財産をだまし取られ、命を絶ったことから、男は怒りの復讐を誓い、詐欺組織の背後に潜む巨大な陰謀に立ち向かっていく。
- ジャンル アメリカ映画,イギリス映画,アクション,サスペンス,クライム,スッキリ
- 鑑賞媒体 映画館
- お気に入り 〇(×、△、〇、◎の四段階)
感想
映画館が徒歩圏内にできたおかげで、普段は観ないジャンルも仕事終わりのレイトショーで気軽に楽しるようになりました。
そんな、普段なら見ないであろう作品『ビーキーパー』は、ドンパチ銃撃戦や格闘部分は物語が進行しないカーチェイスと同義の側面もあり、少し意識が離れそうになる要素でしたが、全体のプロットがとても面白く、一気に引き込まれました。
社会のシステムを守る独立組織の設定
単なる隠居したエージェントではなく、「社会のシステム(巣)を守る独立組織」という中二心をくすぐる設定が秀逸です。養蜂のメタファーを戦闘やセリフに盛り込む独特の世界観が、他のアクション映画との差別化に成功しています。日本にもどんなビーキーパーが存在するのだろうと、思わず想像が膨らみました。
お年寄りをターゲットにした卑劣な特殊詐欺グループを、アダム(ジェイソン・ステイサム)が文字通り「根こそぎ」破壊する展開が、現代社会のフラストレーションを抱える観客に圧倒的なカタルシスを与えています。「よくぞやってくれた!」という爽快感が本作最大の武器です。敵側の重鎮が、とにかく終始アダムにビビっている描写も、彼の恐ろしさを際立たせていて上手いと感じましたね。
緻密な計算が光るシリアスと無双のバランス
冒頭でおばあちゃんが詐欺に騙されて自死してしまう場面は、かなり胸が痛みました。そこまでの流れは非常にリアルで見応えのあるシークエンスです。おバカ映画のお調子ものテイストに逃げず、人が死ぬことへの最低限のシリアスラインをしっかり守っているバランスには好感が持てました。意外とここが守られてない作品って多いですよね。
上映時間約105分というタイトな尺の中で、余計な回想や恋愛要素を排除し、ひたすら「復讐の階段」を駆け上がっていくテンポの良さが、最後まで飽きさせません。絶対死なないマンの主人公を見続ける時間は実に楽しいものですし、勧善懲悪の物語もこれくらい振り切ってくれると愉快痛快に感じます。ドラ息子の嫌な奴具合も良い味を出していました。
ワンパンマンばりに「さすがにこの強敵には苦戦するっしょ」という相手にもアッサリ勝ちます。あの強敵ムーブは何だったのか、フリが効きすぎていてもはやコントの領域です。
幅広い層を魅了する爽快な映画作り
こう書くと、カルト的な一部の層にだけ人気がある仕上がりかと思われがちですが、しっかりと幅広い観客が楽しめるように細かい所まで計算されていました。決してステイサム人気にあやかって適当に作ったのではないと、絵作りから実直に伝わります。人がポンポン死ぬものの、グロ描写もそんなになく、爽快に見られるバランスが絶妙です。
マンネリだとか、ドラマが浅いとか、どんな否定的な感想が生じても、「いやぁ、これを見に来て文句を言うなよ」とカウンターを食らわせられる、メタ的な意味でも最強のステイサムです。
仕事終わりのレイトショーとして鑑賞しましたが、「面白かったねー」とスカッと観終わって、「ランチは何を食べようかな」と心が弾む、ハッピーな休日にぴったりな映画でした。数日たったら内容を忘れてしまうようなジェットコースター的作品ですが、これもまた映画が持つ一つの豊潤な側面だなぁと思いました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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上映後ロビー